【2025-2026完全版】産業医集中講座の全日程・申込戦略・MAMIS対応を徹底解説
産業医資格を取得したいと考えている医師の皆さん。産業医集中講座の申込は年々激戦化しており、「応募したのに抽選で落ちた」「申込開始時刻に間に合わなかった」という声を多く聞きます。
実は産業医集中講座には全国に7つの主要拠点があり、それぞれ申込方式・倍率・費用が大きく異なります。
さらに2025年4月からMAMIS(医師会会員情報システム)への完全移行により、従来の紙の単位シールが廃止され、申込方法や単位管理の方法が根本的に変わりました。
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この記事では、2025年後期から2026年にかけての産業医集中講座の全日程を完全網羅し、各会場の特徴・申込戦略・費用比較・MAMIS対応方法を実際の受講経験者の声を交えて徹底解説します。
2025年夏の講座を逃した方も、2026年に向けて計画している方も、必ず役立つ情報を網羅しています。
産業医資格を取得する4つのルートと集中講座が最適な理由
産業医資格を取得する4つのルートと集中講座が最適な理由
産業医になるには医師免許取得後、以下の4つの方法のいずれかで要件を満たす必要があります。
産業医学基礎研修を50単位修了する方法が圧倒的に多数派です。その理由は明確で、他の方法と比較すると一目瞭然です。
労働衛生コンサルタント試験は合格率約30%と難関で、試験対策に1年以上かかります。今から産業医科大学に入学し直すのは現実的ではありません。大学で労働衛生の教授・准教授・講師になるのも一般の医師には困難です。
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一方、産業医学基礎研修50単位は講義を聞いて出席すれば確実に取得でき、集中講座なら最短6日間で全単位を一気に取得可能です。
時間効率・確実性・費用対効果のすべてにおいて、基礎研修ルートが最も優れています。
産業医集中講座で必要な50単位の内訳を理解する
産業医学基礎研修で必要な50単位の内訳は以下の通りです。
前期研修14単位以上は、産業保健の基礎知識や関連法規などの基本的な内容を学びます。
基礎研修(実地)10単位以上は、職場巡視や面談の実習など実践的なスキルを習得します。
後期研修26単位以上は、より専門的な産業保健の知識や最新トピックスを学びます。
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これら合計50単位は、ほとんどが座学形式の講義です。
医学知識があれば難解な内容ではなく、体力的にも過度な負担はありません。
ただし、連続6日間または7日間の日程を確保する必要があるため、スケジュール調整が最大の課題となります。
単位は1単位=1時間で計算されるため、50単位は最低50時間の研修時間が必要です。集中講座では朝から夕方まで1日8-9単位のペースで進行します。
2025年4月MAMIS完全移行で何が変わったのか？
2025年4月から産業医制度において極めて重大な変更が実施されました。これは産業医を目指すすべての医師が必ず理解しておくべき内容です。
従来使用されていた紙の「産業医学研修手帳」と単位認定シールが2025年3月31日をもって完全に廃止されました。2025年4月1日以降に受講する研修会の単位は、すべてMAMIS(医師会会員情報システム)上で電子管理されます。
MAMISとは日本医師会が提供するウェブベースの会員情報管理システムで、研修単位の管理だけでなく、新規申請・更新申請もすべてこのシステム上で行います。重要なのは、日本医師会会員であるか非会員であるかに関わらず、産業医研修を受講するすべての医師がMAMISへの登録が必須となった点です。
MAMIS登録が完了していない状態で2025年4月以降の研修会を受講しても、取得した単位がシステムに登録されず、事実上無効となってしまいます。このため、研修会に申し込む前に必ずMAMIS登録を完了させる必要があります。
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MAMISへの登録は医師会会員と非会員で手続きが異なります。医師会会員の場合、すでにMAMIS上にアカウントが作成されているため、所属医師会から通知されたログインIDとパスワードを使用してログインし、メールアドレス等の必要情報を登録します。非会員の場合、MAMISのログイン画面にある「利用者登録」ボタンから新規にマイページを作成する必要があります。
登録処理には通常1か月程度の時間がかかるため、研修会受講を予定している場合は余裕を持って早めに登録を完了させることを強く推奨します。特に年末年始や年度初めに研修会受講や資格更新を予定している方は、できるだけ早期に登録を済ませてください。
なお、2025年3月31日までに取得した単位については従来通り紙の研修手帳とシールで証明されます。これらの単位はMAMISには反映されないため、申請時まで研修手帳を大切に保管しておく必要があります。新規申請時には、MAMIS上の電子記録と紙の研修手帳の両方を確認して合計50単位以上であることを証明します。
2025年後期-2026年産業医集中講座・全国7拠点の完全比較｜北九州・東京（医師会/帝京大）・岡山・東北（仙台）・獨協（栃木）・神栖（岩手）
産業医集中講座は全国の主要7拠点で開催されています。それぞれ開催時期・期間・費用・申込方式が大きく異なるため、自分の状況に最適な会場を選択することが成功の鍵となります。
産業医科大学・北九州集中講座(最短6日・永久資格)
産業医科大学が主催する北九州での集中講座は、連続6日間で50単位すべてを取得できる最も凝縮されたプログラムです。
2025年度の開催状況(終了)
2025年度は第1クールが7月28日(月)から8月2日(土)、第2クールが8月4日(月)から8月9日(土)に開催され、両クールとも無事に終了しました。受講料は160,000円(税込)で、定員は各クール390名、合計780名でした。会場は北九州国際会議場で開催されました。
申込は2025年4月1日(火)0時から4月7日(月)23時59分まで受付され、応募者多数により抽選が実施されました。2024年度までは先着順でしたが、2025年度から抽選制に変更されたことで、より公平な申込機会が提供されました。
北九州集中講座の最大の特徴は、産業医科大学が発行する「産業医学基本講座修了認定書」を取得できる点です。これは日本医師会認定産業医とは異なる資格で、申請・更新が不要の永久資格となります。
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2026年度の予測と準備
2026年度の詳細な日程は2025年12月から2026年1月頃に産業医科大学公式サイトで発表される予定です。例年の傾向から、2026年も7月末から8月初旬に第1クール・第2クールの2回開催される可能性が極めて高いと予測されます。
申込開始は2026年4月1日0時からと予想されるため、2026年3月中にはMAMIS登録を完了させ、メールアドレスや連絡先を確認しておくことを強く推奨します。抽選制のため、応募期間内であればいつ申し込んでも当選確率は同じですが、募集要項の確認や必要書類の準備に時間的余裕を持たせるため、できるだけ早めの応募を心がけましょう。
北九州は新幹線「小倉駅」から会場まで徒歩圏内でアクセスが良好です。遠方から参加する場合、6日間の宿泊費が必要となるため、受講料160,000円に加えて宿泊費・交通費で総額30-40万円程度を見込む必要があります。小倉駅周辺のホテルは夏季に混雑するため、当選発表後すぐに予約することをお勧めします。
東京都医師会・東京科学大学集中講座(都心開催・7日間)
東京都医師会と東京科学大学(旧東京医科歯科大学)医師会が共同主催する東京での集中講座は、都心の好アクセスが最大の魅力です。
2025年度の開催状況(終了)
2025年度は8月12日(火)から8月18日(月)までの連続7日間で開催され、無事に終了しました。会場は東京科学大学医学部内の講堂・講義室(東京都文京区湯島1-5-45)で、最寄り駅は地下鉄「御茶ノ水駅」「湯島駅」で非常にアクセスが良好でした。
受講料は所属によって大きく異なり、東京科学大学医師会員は30,000円、医科同窓会員・科学大学職員は50,000円、東京都医師会員は70,000円、道府県医師会員は90,000円、非会員は110,000円でした。定員は300名で、5月26日(月)12時から5月30日(金)17時まで申込を受付け、抽選が実施されました。
2026年度の予測と準備
2026年度の詳細な日程は2025年12月から2026年2月頃に東京科学大学医師会のウェブサイトで発表される予定です。例年の傾向から、2026年も8月中旬(おそらく8月11日〜17日前後)に開催される可能性が高いと予測されます。
申込開始は2026年5月下旬と予想されるため、2026年4月までにはMAMIS登録を完了させておく必要があります。東京開催は全国から応募が集中するため、倍率は高めです。ただし抽選制のため、運の要素が大きいことを理解しておきましょう。
東京開催のメリットは、都内在住者なら通学できるため宿泊費が不要な点です。地方から参加する場合も、東京は宿泊施設が豊富で選択肢が多く、早めに予約すれば比較的安価な宿も見つかります。ただし、8月のお盆時期と重なるため、宿泊費は通常より高めになる傾向があります。当選発表を待たずに、キャンセル無料の宿泊施設を仮予約しておくことも一つの戦略です。
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岡山大学集中講座(3連休×2回・段階的受講)
岡山大学が岡山県医師会と協力して開催する集中講座は、3連休を2回利用して50単位を取得できるユニークな形式です。
2025年度の開催状況(終了)
2025年度は第1期が7月19日(土)から7月21日(月・祝)の3日間、第2期が9月13日(土)から9月15日(月・祝)の3日間で開催され、両期とも無事に終了しました。会場は岡山大学医学部臨床第一講義室(岡山市北区鹿田町二丁目5番1号・岡山大学鹿田キャンパス)でした。
定員は120名で、受講料は2期合計で約50,000-60,000円程度でした。申込期間は5月9日(金)10時から5月15日(木)17時までで、応募多数により抽選が実施されました。
2026年度の予測と準備
2026年度の詳細な日程は2025年12月から2026年2月頃に岡山大学の公式サイトで発表される予定です。例年の傾向から、2026年も7月の3連休(おそらく7月18日〜20日前後)と9月の3連休(おそらく9月19日〜21日前後)に開催される可能性が高いと予測されます。
岡山方式の最大のメリットは、連続6日間や7日間の長期休暇を取得する必要がない点です。3連休を2回確保すればよいため、仕事の都合がつきやすく、特に医局に所属している医師や当直などのシフト制で働いている医師には調整しやすい日程です。
デメリットとしては、7月と9月の2回に分かれているため、その間に予定が変わるリスクがあります。また、両方の日程に確実に参加できることが前提となるため、第1期だけ参加して第2期に参加できなくなった場合、単位が不足してしまいます。両方の日程を事前にしっかり確保してから申し込むことが重要です。
岡山は新幹線「岡山駅」からのアクセスも良好で、関西圏・中国地方からの参加者が多い傾向があります。会場周辺には宿泊施設も多く、比較的予約しやすい環境です。2回に分けて参加するため、1回目の宿泊だけ確保しておき、2回目は後で予約するという柔軟な対応も可能です。
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東北大学集中講座(仙台開催・月別分散開催)
東北大学大学院医学系研究科産業医学分野が主催する集中講座は、月ごとに分散して開催される独自の形式です。
2025年度の開催状況と今後の予定
2025年度は11月8日(土)から9日(日)、12月13日(土)から14日(日)、2026年1月24日(土)から25日(日)の3回に分かれて開催される予定です。会場は東北大学医学部開設百周年記念ホール・星陵オーディトリアム(仙台市青葉区星陵町2-1)です。
10月3日現在、11月・12月・2026年1月の研修会はこれから開催予定のため、まだ申込のチャンスがあります。定員は120名で、受講料は各日11,000円(予定)、テキスト代が月ごとに3,300円(予定)です。3か月すべてに参加する場合、合計で約70,000円程度となります。
申込は各月の約1か月前から1週間程度の期間で受け付け、応募多数の場合は抽選となります。11月開催分の申込は10月上旬頃、12月開催分は11月上旬頃、2026年1月開催分は12月上旬頃に募集が開始される予定です。
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2026年度の予測
2026年度の日程は2025年10月から12月頃に東北大学の公式サイトで発表される予定です。例年11月・12月・1月(または翌年2月)の土日に開催される傾向があるため、2026年度も同様のスケジュールが予想されます。
東北方式の特徴は、1日だけの参加も可能で、必要な単位だけを選択して受講できる柔軟性です。すでに一部の単位を持っている方や、他の会場と組み合わせて単位を集めたい方に適しています。ただし、50単位すべてを東北大学だけで取得することはできず、他の研修会との組み合わせが必要です。
仙台は東北新幹線の主要駅で、東北地方全域からアクセスが良好です。東京からも新幹線で約1時間半と比較的近く、関東圏の医師も参加しやすい立地です。月ごとの開催のため、1泊2日の短期宿泊で済み、トータルの宿泊費用を抑えられるメリットがあります。
獨協医科大学集中講座(8月・9月の3連休)
獨協医科大学が開催する集中講座は、8月と9月の3連休を活用した日程です。
2025年度の開催状況(終了)
2025年度は8月9日(土)から8月11日(月・祝)、9月13日(土)から9月15日(月・祝)の2回で開催され、両期とも無事に終了しました。会場は獨協医科大学(栃木県下都賀郡壬生町)でした。
同窓会員向けの優先枠があり、同窓会員は一般より有利に申し込めました。栃木県壬生町は東京から東北新幹線と在来線を乗り継いで約1時間半程度で、首都圏からのアクセスは比較的良好です。
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2026年度の予測と準備
2026年度の詳細な日程は2025年12月から2026年2月頃に獨協医科大学のウェブサイトで発表される予定です。例年の傾向から、2026年も8月上旬の3連休(おそらく8月8日〜10日前後)と9月の3連休(おそらく9月19日〜21日前後)に開催される可能性が高いと予測されます。
獨協医科大学の同窓会員の方は、優先枠を活用することで一般よりも有利に受講できる可能性があります。同窓会からの案内を見逃さないよう、定期的に情報をチェックすることをお勧めします。
地方都市のため宿泊施設の選択肢は限られますが、その分混雑も少なく落ち着いて受講できる環境です。また、2回に分けて開催されるため、各回1泊2日の短期宿泊で済み、連続6-7日間の長期宿泊よりも予定を組みやすいメリットがあります。
神栖きらっせプロジェクト集中講座(茨城・段階的受講)
神栖市が若手医師の地域定着を目的として実施している産業医研修プロジェクトです。
2025年度の開催状況(終了)
2025年度は前期単位が8月30日(土)から8月31日(日)に開催され、無事に終了しました。後期・実地単位は9月以降の土日に分散して開催されました。会場はアートホテル鹿島セントラルなどで開催されました。
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2026年度の予測
2026年度の詳細な日程は2026年4月中旬頃までに公開される予定です。例年の傾向から、前期研修は8月下旬の土日、後期・実地研修は9月以降の土日に分散開催されると予想されます。
神栖方式の特徴は、2日間セットの申込となり、前期・後期・実地を別々に受講できる点です。スケジュールの都合で連続日程が難しい方や、土日のみの受講を希望する方に適しています。ただし、全50単位を取得するには複数回の参加が必要で、トータルの期間は長くなります。
茨城県神栖市は東京から車で約1時間半、高速バスも運行されておりアクセスは比較的良好です。地方開催のため宿泊施設は限られますが、鹿島・潮来周辺にも宿泊施設があり、観光を兼ねた受講も可能です。
帝京大学産業医研修会(東京・夏冬開催)
帝京大学が東京都医師会と共催で実施する研修会です。
2025年度の開催状況
2025年度は夏季3日間(詳細日程は終了)、冬季4日間の日程で開催予定です。冬季は例年12月下旬から1月初旬にかけて、土日を2回利用して4日間開催される傾向があります。
2026年度の予測
2026年度の詳細な日程は2026年3月から4月頃に発表される予定です。例年の傾向から、夏季は7月下旬の3連休、冬季は12月下旬から翌年1月上旬の土日×2回で開催されると予想されます。
帝京大学方式の特徴は、夏と冬の2回に分けて受講できる点です。夏季3日間(前期研修相当)、冬季4日間(後期・実地研修相当)を組み合わせることで50単位を取得できます。ただし、夏と冬の両方に参加する必要があるため、トータルでは半年以上の期間がかかります。
東京都内での開催のため、都内在住者は通学可能で宿泊費が不要です。地方からの参加者も、夏3日間・冬4日間の短期宿泊で済むため、連続6-7日間の長期宿泊よりも予算を抑えられる可能性があります。
産業医集中講座の申込で絶対に成功する5つの戦略
産業医集中講座の申込は年々競争が激しくなっています。確実に受講するための実践的な戦略をご紹介します。
戦略1: 複数会場に同時応募する
最も確実な方法は、複数の会場に同時に申し込むことです。北九州・東京・岡山など主要会場の申込時期は異なるため、すべてに応募することで当選確率を大幅に上げられます。
2025年の実例では、4月に北九州、5月に東京・岡山に申し込むことで、3回の抽選チャンスを得られました。どれか1つでも当選すれば受講でき、複数当選した場合は1つを選んで他は辞退することも可能です。
ただし、一度受講を確定させた後のキャンセルは、他の受講希望者に迷惑をかけるだけでなく、次回以降の申込に影響が出る可能性もあります。真剣に受講する意思がある会場にのみ申し込むよう心がけましょう。
戦略2: 抽選制会場と先着制会場を組み合わせる
2025年度から主要会場の多くが抽選制に移行しましたが、一部の会場では依然として先着順の申込方式が採用されています。抽選制会場は運の要素が大きいため、先着制会場も併せて申し込むことで確実性を高められます。
先着制の会場では、申込開始時刻の数分前からパソコンの前でスタンバイし、開始と同時に申し込むことが重要です。事前に必要情報を入力フォームにコピーできるよう準備しておき、申込ページが開いた瞬間に貼り付けて送信する速さが求められます。
実際の受講者からは「外来中だったため申込開始時刻に対応できず、10分後に見たら既に満席だった」という声も聞かれます。先着制会場を狙う場合は、その時間帯に確実に対応できるようスケジュールを調整しておきましょう。
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戦略3: 同窓会枠・優先枠を最大限活用する
一部の大学では、同窓会員や医師会員向けの優先枠が設定されています。獨協医科大学や帝京大学などは同窓会員に優先権があり、東京科学大学も同窓会員は受講料が大幅に割引されます。
自分の出身大学が集中講座を開催している場合、同窓会枠を利用することで一般枠よりも有利に申し込める可能性があります。同窓会からの案内は見逃しやすいため、大学の同窓会事務局に直接問い合わせて情報を確認することをお勧めします。
また、東京都医師会員や各地域の医師会員になることで、受講料が割引されたり優先的に案内が来たりする場合があります。医師会への加入を検討している方は、産業医研修のメリットも考慮に入れると良いでしょう。
戦略4: 2026年に向けて今から準備を始める
2025年の夏季講座を逃した方は、すぐに2026年に向けた準備を開始しましょう。具体的な準備項目は以下の通りです。
まず、MAMIS登録を今すぐ完了させます。登録処理に1か月程度かかるため、2026年3月までには必ず完了させておく必要があります。次に、希望する会場の公式サイトをブックマークし、月に1-2回は最新情報をチェックする習慣をつけます。
さらに、2026年7-9月の長期休暇を今から確保しておきます。医局や勤務先に早めに相談し、集中講座の期間は確実に休めるよう調整しましょう。当選発表前でも、仮に休暇申請を出しておき、落選した場合は取り下げるという方法も有効です。
宿泊施設についても、キャンセル無料のプランで早めに仮予約しておくことをお勧めします。北九州や東京の夏季は観光シーズンと重なり宿が取りにくくなるため、当選発表を待っていては良い宿が埋まってしまいます。
戦略5: 落選した場合の次善策を事前に準備する
集中講座に落選した場合でも、産業医資格を取得する方法は複数あります。次善策を事前に準備しておくことで、時間を無駄にせず確実に資格取得を進められます。
まず、コツコツ型の単位取得方法に切り替える準備をしておきます。全国各地で開催されている土日の研修会に参加し、1-2年かけて50単位を集める方法です。日本医師会のウェブサイトや各地域の産業保健総合支援センターで研修会情報を検索できます。
次に、翌年の集中講座に向けて早期準備を開始します。2025年に落選した場合は、すぐに2026年の申込準備に取り掛かります。複数年にわたって申し込み続けることで、いずれは当選する可能性が高まります。
また、比較的競争率の低い地方会場や、新たに開催を開始する会場にも注目します。神栖や東北など、都市部から離れた会場は比較的倍率が低い傾向があります。遠方でも交通費と宿泊費を考慮した上で、確実性を優先するという選択も賢明です。
産業医集中講座の費用を徹底比較・総額で最もお得なルートは？
産業医集中講座の費用は受講料だけでなく、交通費・宿泊費・食費なども含めて総額で比較する必要があります。
北九州集中講座の総額費用
受講料160,000円に加えて、6日間の宿泊費(1泊8,000円×5泊=40,000円)、交通費(新幹線往復で東京から約50,000円、大阪から約30,000円)、食費(1日3,000円×6日=18,000円)を合計すると、東京からの参加で総額約268,000円、大阪からで約248,000円となります。
ただし、産業医科大学の資格は更新不要の永久資格であるため、5年ごとの更新費用(10,000円)と更新研修費用(20単位分で約50,000-100,000円)が不要です。長期的に見ると、更新が不要な分だけコストパフォーマンスが高いと言えます。
東京集中講座の総額費用
非会員の受講料110,000円に、都内在住なら交通費のみ(1日往復2,000円×7日=14,000円)で総額約124,000円と最も安価です。地方からの参加でも、宿泊費(1泊8,000円×6泊=48,000円)と交通費を合わせて総額約220,000円程度と比較的リーズナブルです。
さらに、東京科学大学の同窓会員なら受講料が30,000円のため、都内在住の同窓会員は総額44,000円と破格の安さで取得できます。同窓会員にとっては圧倒的にコストパフォーマンスが高い選択肢です。
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岡山集中講座の総額費用
受講料約60,000円に、2回分の交通費(新幹線往復で東京から約50,000円×2回=100,000円、大阪から約20,000円×2回=40,000円)、宿泊費(1泊8,000円×2泊×2回=32,000円)を合計すると、東京からで約192,000円、大阪からで約132,000円となります。
岡山方式は2回に分かれているため交通費が2倍になりますが、各回2泊3日の短期宿泊で済むため、長期休暇が取りにくい医師にとっては時間コストの面でメリットがあります。
コツコツ型研修会の総額費用
土日の研修会を1年かけて受講する場合、1単位あたり1,000-2,000円程度が相場です。50単位で50,000-100,000円程度の受講料に、各回の交通費を加えると、地域によって総額100,000-200,000円程度となります。
コツコツ型は総額費用が最も安く抑えられますが、50単位を集めるのに1-2年かかるため、時間コストが高くなります。すぐに産業医として働き始めたい場合は、集中講座で短期取得する方が機会損失を防げます。
費用対効果で選ぶ最適ルート
都内在住で東京科学大学の同窓会員なら、東京集中講座が圧倒的に有利です。一般の方で都内在住なら東京集中講座、関西圏在住なら岡山集中講座、更新費用を長期的に節約したいなら北九州集中講座がお勧めです。
長期休暇の取得が難しい方や、費用を最小限に抑えたい方はコツコツ型、短期間で確実に取得したい方は集中講座を選ぶと良いでしょう。自分の居住地・所属・スケジュール・予算を総合的に考慮して最適なルートを選択してください。
産業医資格取得後の申請手続きと注意点
産業医集中講座で50単位を取得した後、5年以内に日本医師会への申請が必要です。申請を忘れると50単位が無効になってしまうため、必ず期限内に手続きを完了させましょう。
新規申請に必要な書類と手続き
2025年4月以降、新規申請はすべてMAMIS上で行います。申請に必要なものは、日本医師会認定産業医新規申請書(MAMIS上で作成)、MAMIS上の単位取得記録(2025年4月以降取得分)、産業医学研修手帳Ⅰのコピー(2025年3月以前取得分がある場合)、審査・登録料10,000円です。
申請は所属する都道府県医師会を通じて行います。医師会非会員の場合は、勤務地の都道府県医師会に申請します。都道府県医師会によって申請受付期間や方法が異なるため、事前に確認が必要です。
申請から認定証の交付まで、通常2-3か月程度かかります。認定証が交付されると、日本医師会認定産業医として活動できるようになります。
申請のタイミングは慎重に
最終受講日から5年以内に申請すれば良いため、すぐに産業医として働く予定がない場合は、あえて申請を遅らせる戦略もあります。例えば、医師3年目で50単位を取得し、医師8年目で申請すれば、最初の更新時期を後ろ倒しできます。
ただし、申請を遅らせるデメリットもあります。申請を忘れてしまうリスク、産業医として働く機会を逃すリスク、制度変更により申請要件が厳しくなるリスクなどです。基本的には、50単位取得後できるだけ早めに申請することをお勧めします。
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5年ごとの更新に必要な単位
日本医師会認定産業医の認定証は5年間有効で、更新には20単位の生涯研修が必要です。内訳は、更新研修1単位以上(法規制の改正等)、実地研修1単位以上(職場巡視等)、専門研修1単位以上(専門的・実務的研修)、合計20単位以上です。
5年間で20単位は比較的余裕があります。年4単位ずつ取得すれば5年で20単位に達します。各地で開催される土日の研修会に年2-3回参加すれば十分に達成可能です。
更新申請もMAMIS上で行い、更新審査・登録料10,000円が必要です。更新を忘れると認定が失効し、再度新規申請が必要になるため、更新時期の管理は重要です。MAMISに登録しておけば、更新時期が近づくとメール通知が来るため、忘れるリスクを減らせます。
よくある質問(FAQ)・産業医集中講座の疑問を解決
産業医集中講座や資格取得に関して、よくある質問にお答えします。
産業医基礎研修集中講座の費用は？
会場によって大きく異なります。最も高額なのは産業医科大学の北九州集中講座で160,000円(税込)です。東京都医師会・東京科学大学の集中講座は所属によって30,000円から110,000円と幅があります。岡山大学は2期合計で約50,000-60,000円、東北大学は3か月合計で約70,000円程度です。
受講料だけでなく、交通費・宿泊費を含めた総額で比較することが重要です。都内在住で東京集中講座に通学する場合は総額約124,000円、地方から北九州に参加する場合は総額250,000-300,000円程度になります。
産業医の講習会は順番に受けるべきですか？
前期研修・基礎研修(実地)・後期研修の順番で受ける必要はありません。どの順番で受講しても問題なく、合計50単位に達すれば申請できます。集中講座では全てのカリキュラムが組み込まれているため、順番を気にする必要はありません。
コツコツ型で単位を集める場合も、受講できる研修会に参加して少しずつ単位を貯めていけば大丈夫です。ただし、実地研修は職場巡視などの実習が含まれるため、基礎知識がある程度身についてから受講する方が理解しやすいという意見もあります。
産業医のシールは廃止されるのですか？
はい、2025年3月31日をもって紙の単位シールは完全に廃止されました。2025年4月1日以降に受講する研修会の単位は、すべてMAMIS(医師会会員情報システム)上で電子管理されます。
ただし、2025年3月31日までに取得した単位については、従来通り紙の研修手帳とシールで証明されます。これらの単位はMAMISには反映されないため、申請時まで研修手帳を大切に保管しておく必要があります。
産業医の年収はいくらですか？
産業医の年収は勤務形態によって大きく異なります。常勤の専属産業医として企業に雇用される場合、年収は800万円から1,500万円程度が一般的です。大企業や外資系企業では2,000万円以上の求人も存在します。
非常勤の嘱託産業医として複数の企業を担当する場合、1社あたり月5万円から30万円程度の報酬が相場です。月1回訪問で年60-100万円、月2回訪問で年120-200万円程度の副収入になります。複数社を掛け持ちすれば、非常勤だけで年収500-1,000万円を得ることも可能です。
産業医専門で独立開業し、コンサルティングや研修講師なども行う場合は、年収2,000万円以上を実現している医師もいます。ただし、これは高度な専門性と営業力が必要で、誰でも達成できるわけではありません。
産業医試験の合格率は？
産業医には試験がありません。日本医師会認定産業医の場合、50単位の研修を受講し、出席すれば資格を取得できます。試験や筆記テストはなく、合格率という概念自体が存在しません。
ただし、労働衛生コンサルタント試験を経由して産業医になる場合は、試験があり合格率は約30%と難関です。しかし、多くの医師は試験のない研修受講ルートを選択します。
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産業医は儲かりますか？
産業医が儲かるかどうかは、働き方次第です。常勤の専属産業医として安定した高収入を得る方法、非常勤で本業と並行して副収入を得る方法、独立して高度な専門サービスを提供する方法など、様々な選択肢があります。
非常勤の嘱託産業医は、月1-2回の訪問で年間数十万円から数百万円の副収入を得られるため、臨床医として働きながら追加収入を得たい医師には魅力的です。また、産業医は当直がなく、QOL(生活の質)が高いことも大きなメリットです。
ただし、産業医の求人は都市部に集中しており、地方では求人が少ない傾向があります。また、産業医として信頼され継続的に仕事を得るには、コミュニケーション能力や労務管理の知識も必要です。
Q1.産業医科大学の2025年度の倍率は？
A.産業医科大学の集中講座は2025年度から抽選制に変更されたため、正確な倍率は公表されていません。ただし、定員が第1クール・第2クール合計で780名と比較的多く、2クールあることで希望時期を選べるため、抽選制になってからは以前より当選しやすくなったという声があります。
2024年度以前の先着順時代は、応募開始数分で定員に達する激戦でした。抽選制に変更されたことで、応募のタイミングに関わらず公平に選ばれるようになり、仕事中の医師でも応募しやすくなりました。
Q2.産業医の講習会費用はいくらですか？
A.土日の単発研修会の場合、1単位あたり1,000-2,000円程度が相場です。1日で5-8単位取得できる研修会なら、1回あたり5,000-15,000円程度です。50単位を集めるには、総額50,000-100,000円程度の費用がかかります。
集中講座の場合は前述の通り、30,000円(東京・同窓会員)から160,000円(北九州)まで幅があります。これに交通費・宿泊費を加えた総額で比較する必要があります。
Q3.産業医研修は無料ですか？
A.産業医研修は基本的に有料です。ただし、一部の企業が社員医師の産業医資格取得を支援する制度を設けている場合、会社が費用を負担してくれることがあります。また、一部の自治体や医師会が、地域の産業保健振興のために無料または低額の研修会を開催することもあります。
一般的には受講料を自己負担する必要がありますが、産業医として働き始めれば数か月で元が取れる程度の投資です。長期的なキャリアの選択肢を広げる投資と考えれば、決して高額ではありません。
Q4.産業医の資格はどうやって取りますか？
A.最も一般的な方法は、産業医学基礎研修を50単位受講することです。集中講座なら最短6日間、コツコツ型なら1-2年かけて50単位を取得できます。50単位取得後、5年以内に日本医師会に申請すれば、日本医師会認定産業医の資格が得られます。
その他の方法として、労働衛生コンサルタント試験に合格する方法、産業医科大学を卒業する方法、大学で労働衛生の教授・准教授・講師になる方法がありますが、いずれも時間や労力がかかるため、研修受講が最も現実的です。
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Q5.産業医講習会とは何ですか？
A.産業医講習会とは、産業医として必要な知識・技能を習得するための研修会の総称です。労働安全衛生法、労働者の健康管理、作業環境管理、職場巡視、メンタルヘルス対策、過重労働対策など、産業保健に関する幅広い内容を学びます。
新規取得のための基礎研修50単位と、5年ごとの更新のための生涯研修20単位があります。基礎研修は前期14単位、実地10単位、後期26単位に分かれており、これらを合計50単位以上受講することで認定産業医の資格取得要件を満たします。
産業医資格取得で広がるキャリアと将来性
産業医資格を取得することで、医師としてのキャリアの選択肢が大きく広がります。臨床現場で疲弊している医師にとって、産業医は当直なし・QOL重視の働き方を実現できる魅力的な選択肢です。
臨床と並行して産業医を行うハイブリッド型
多くの医師が選択しているのが、臨床医として働きながら非常勤で産業医を行うハイブリッド型です。週4日は病院勤務、週1日は産業医として企業訪問することで、安定した臨床収入に加えて年間100-300万円の副収入を得られます。
産業医の仕事は基本的に平日日中のため、夜間や休日は完全にオフにできます。当直のない働き方を実現しながら、医師としてのスキルも維持できるバランスの良いキャリアです。
専属産業医としてフルタイム勤務
大企業や外資系企業では、常勤の専属産業医を募集しています。年収1,000-2,000万円で、当直なし・土日祝休み・残業少なめという好条件の求人が多数あります。臨床から完全に離れることになりますが、労務管理や経営的視点を学べる貴重な経験となります。
専属産業医として数年間経験を積んだ後、独立して複数企業を担当する嘱託産業医になる、あるいは産業保健コンサルタントとして独立するなど、さらなるキャリアアップも可能です。
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産業医から派生する多様なキャリア
産業医の経験を基に、労務管理コンサルタント、メンタルヘルス専門家、健康経営アドバイザー、産業保健研修講師など、多様なキャリアに発展させることができます。特に近年は企業の健康経営が注目されており、産業医の需要は今後も増加すると予想されます。
産業医資格は、医師としてのキャリアに「保険」をかける意味でも非常に有効です。臨床現場で何らかの理由で働き続けることが難しくなった場合でも、産業医として働く道があれば安心です。若いうちに取得しておくことを強くお勧めします。
まとめ: 2025-2026年に産業医資格を確実に取得するために
産業医集中講座は全国7拠点で開催されており、それぞれ特徴・費用・申込方式が大きく異なります。2025年後期から2026年にかけて、まだ多くの受講機会が残されています。
最も重要なのは、MAMIS登録を今すぐ完了させることです。2025年4月以降の研修会はすべてMAMIS上で単位管理されるため、登録なしでは受講しても単位が無効になってしまいます。
次に、複数の会場に同時応募することで当選確率を最大化しましょう。東北大学(11月・12月・2026年1月)、帝京大学(冬季)など、2025年度内にまだ受講可能な講座があります。さらに、2026年夏の北九州・東京・岡山などの主要講座にも早めに情報収集を開始しましょう。
産業医資格は、医師としてのキャリアの選択肢を大きく広げる貴重な資格です。当直なし・QOL重視の働き方を実現したい方、臨床と並行して副収入を得たい方、将来的なキャリアの保険を持ちたい方には、ぜひ取得をお勧めします。
この記事が、皆さんの産業医資格取得の一助となれば幸いです。確実な情報収集と早めの準備で、2025-2026年の集中講座を勝ち取りましょう。
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