医師転職市場の規模は?医師転職サイトがカギ?
医師の転職市場はお金が絡むところなので、医師転職サイトの存在が大きなカギになります。
市場規模は?
毎年何人の医師が転職しているのでしょうか?「平成28年医師・歯科医師・薬剤師調査」によると、医師の総数は約32万人。
一方で、厚生労働省が発表した「平成27年度職業紹介事業報告集計結果」によると、医師転職サイトや紹介会社などの有料職業紹介サービスを利用して常勤職を見つけた医師の数は20,157人。
ただし、この数字には4カ月以上の有期・無期雇用のケースもすべて含まれており、いわゆるアルバイトも含まれています。
つまり、約32万人の医師のうち、年間約2万人が有料職業紹介サービスを利用していることになります。
需要の高い診療科目
医師の転職市場は、診療科目によって大きく異なります。まず、最も求人数が多い診療科目は内科です。内科は多くの医療機関にある診療科目ですが、開業する医師も多く、総合病院などの内科医不足は意外と深刻かもしれません。
また、開業医の院長の高齢化に伴い、その診療を補助し、後継者となる医師を求める傾向も強まっています。このような背景から、内科領域は転職市場でも需要が高く、求職者は診療内容や待遇を吟味しながら、比較的自由に勤務先を選ぶことができます。
求人需要が少ない診療科目
一方で、放射線科、病理診断科、小児外科、形成外科など、診療範囲が狭い特殊な専門医は需要が低いです。これらの特殊診療科は、医療機関が必要とする人材数が少なく、大学医局の管轄であることが多いため、転職エージェントからの紹介が難しいことが多いようです。
これらの専門分野への転職を希望する場合は、形成外科医であれば美容外科で働くなど、経験の幅を広げる必要があります。また、人脈を利用して、付き合いのある医師に転職先を紹介してもらうという方法もあります。
医師の転職は今後どのようになる?
医局に派遣を依頼する方法は、今でも使われています。
しかし、医局からの派遣は半強制的な側面もあるため、数は減らないものの、医師にとってはあまり望ましくない転職もあることに注意が必要です。
とはいえ、医局からの派遣だけで医師を十分に確保できる医療機関は多くないです。
現在、医局からの派遣に満足できない医師は、専門医取得後すぐに医局を離れ、自分で適当な病院を探す傾向にあります。
医師は仕事の性質上、全く仕事が見つからないということはほとんどなく、医師転職サイトで簡単に仕事を見つけることができます。
個人的には、医療業界における医師の働き方を抜本的に変えない限り、転職する医師の数は減るどころか、むしろ増えていくのではないかと考えています。
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